好きだったモノ

2002年1月21日
甘い声。
ゆるくカーブを描く髪。
少し上目遣いに見上げる瞳。
袖をつまんでそっと寄り添う仕草。

なんて沢山のものをなくしてきたんだろう。
どうして失っても平気だなんて思えたんだろう。

君が消えた日、僕は街を彷い歩いた。
想い出の場所を。
君を永遠に失うことを恐れながら。
その意味を、あの時思い知った筈だったのに。
抱きしめればよかった。
想いをきちんと形にすればよかった。

記憶だけが今も、僕の中で息づいている

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